戦隊モノパロ 3

 

「刹那、いい?わかった?オッケ?もう間違えない?」

「ああ、ロックオン。わかった。オッケ。もう間違えない」

ロックオンと刹那は最終確認を終えると、ティエリアのほうへ向き直った。

「ああ、ごめんねえ、ティエリアちゃん。待っててくれるなんて、いい子だねえ」

「ロックオン、オッサンくさい」

「あと俺はちゃんじゃないです」

刹那とティエリア、両方に冷たくされ、ロックオンの目に涙が溜まっていく。

「・・・ロックオン、泣くな」

「泣いてない、泣いてないからね。泣いてないからね、オレ。

そんな二十歳後半で泣くなんてありえないからね、オレ。

そんな十代の子に冷たくされて泣くなんてありえないからね、オレ」

ロックオンは後ろを向いてメソメソ泣いていて、刹那はよしよし、とやっている。

その傍らでティエリアは、(ヴェーダ・・・、これは、攻撃してはいけないのでしょうか・・・。

これ、攻撃しちゃいけない空気なんでしょうか・・・・・・)と、冷たい表情を変えずに考えていた。

そしてロックオンは、その表情を勘違いしてしまう。

(やべええええ、やべえええええ!!あの子怒ってる?あの子怒ってるよ!!)

ロックオンはそう思い、顔を青くすると、ティエリアに向き直り、

「ちょっとティエリアちゃん!タイム!いい?タイムね!!!」

「え、ちょ」

ロックオンはティエリアの答えを聞かずに、刹那の肩をつかんで後ろを向く。

「おい刹那。あの子怒ってるよね。あの子怒ってるよね、どうしよう、誰のせい?」

「・・・怒ってるのか?ていうか、怒ってるならおまえのせいだろ」

「えええええ!!オレ?オレなの!? あっ、わかった!きっとあの子、今日生理なんだろ!!」

「下ネタやめろォォォ!ロックオン、おまえ、これを見てる人をドン引きさせる気か?

女性の方・・・いや、男性の方?減るから!」

「え~・・・」

「あれだろう、きっと。ガンプラで作れないものがあったんだろう」

「ここの管理人かよ!あれ?ブーメラン状のとこ?黄色いとこ?管理人そこ壊したんだよ!!」

「管理人の実話はいい」

「え、でも」

「やめろ!もうしゃべるのやめてくれ!!」

刹那は悲鳴のような声を上げると、ロックオンとの会話を終わらせた。


「すまなかったな。 正直に待ってくれてるなんて、おまえ案外いいやつなんだな」

刹那はロックオンからティエリアのほうに向き直り、話を始める。

「というか、早く勝負を始めたほうが良くないか?もうこれで3話目だぞ」

ティエリアの最もな意見に刹那は、「ああ、そうなんだ」と深刻な顔でうなずく。

「というわけで、今すぐ勝負を始めてくれ。いいか?」

「ああ。かまわないさ」

「おーい、ロックオーン!これから戦うぞ」

「いや、おまえらホントに敵同士?なんか仲良しさんな会話だったよ?」

ロックオンは呼ばれて会話に入るなり、そういった。

だが刹那は表情を変えずに、「そう言うな、ロックオン。早く勝負を始めよう」という。

「まあ、そのとおりだけど・・・。刹那、おまえ、武器持ってきたか?」

ロックオンは刹那の耳元でささやく。

そしてそんなことを言われた刹那は、「ああ、持ってきている」と、武器を出す。

「ほら、ニッパー」

「刹那ぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

刹那が笑顔で出した武器に、ロックオンはツッコミを入れる。

「刹那、おまえ、おやっさんに武器買ってもらっ・・・違った、作ってもらっただろ、セブンソード!」

「・・・壊しちゃった・・・」

「なんでえええ!?先週だろ、もらったの!どんだけ聞かん坊?」


ロックオンと刹那の、おまえら打ち合わせしてたんじゃねーの?というような会話の中ティエリアは、

いつ勝負が始まるんだろう、と考えていた。

機動戦士ガンダム00

 

連載

 

戦隊モノパロ

戦隊モノパロ 2

戦隊モノパロ 3                              

戦隊モノパロ 4

戦隊モノパロ 5

戦隊モノパロ アレルヤ編1

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戦隊モノパロ アレルヤ編3

 短編

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