ここは、悪の組織と戦う、ソレスタルビーイング。
ソレスタルビーイングは、今日も世のため、戦っている―――。
12時半。
世間で言う、お昼時。昼食の時間。
それは、ソレスタルビーイングも例外ではない。
今、ロックオンと刹那は、食事を待っていた。
「おいおい、ホントにティエリアで大丈夫なのかよ。あの子意外と不器用だよ?」
「平気だろう。人間、成せば成るんだ」
「投げやりだな、オイ」
ロックオンは、ドキドキしながら台所を見つめていた。
いや、ロックオンだけではない。刹那も、めちゃくちゃドキドキしているのである。
理由は、ティエリアにある。
今まで二人は、交代で料理を作っていたのだが、ティエリアもそれに入りたいと言い出したのである。
とてもいいことなはずなのだが、ロックオンと刹那は、本能的に危険を感じ取っていた。
ほら・・・なんか、これってギャグじゃん?
ドカーンという爆発とかがありそうだよな・・・。
ロックオンと刹那は、二人でこそこそ話しながら待っていた。
すると、ティエリアがエプロンを身に着け、おたまを持ちながら、台所から顔を出す。
「できましたよ。今もって行きます」
なんかまともそうな感じだったので、二人ともふっと息を吐く。
「さあ、どうぞ」
そう言ってティエリアが差し出したもの。
それは―――。
「・・・・・・10秒メシ?」
「はい」
ティエリアは、10秒メシ、ウィ●インゼリーを出していた。
「・・・ティエリア、あんさ、なに作ってたの?」
「卵焼きを作っていたのですが、爆発しました」
「なんでえええええええ!!?」
ロックオンが立ち上がってツッコミをする。
「なんで卵が爆発すんの!?レンジ使わねー限り、爆発なんてしねーよ!!」
「なんでわかったんですか!」
「レンジ使ったの!?」
ロックオンは悲鳴のような声を上げると、ティエリアに丁寧に教える。
「あのね、ティエリア。卵は、レンジ使っちゃいけないの。ていうかなんで10秒メシ?エプロンとおたまはなんだったの?」
「見た目だけでもと思って」
「・・・そっか」
ロックオンは優しい笑顔を見せたが、おいおい、これ食うの?と思う。
すっげえ腹減ってるのに、これじゃ腹いっぱいに何ねえだろうなあ・・・。
「ロックオン、文句があるなら食べるな」
と言っている刹那は、出前で取った弁当を食べている。
「いや、おまえに言われたくねーよ!つーか、いつ出前をとったんだよ!」
刹那はまったく気にせず、から揚げを取った後、もっちゃもっちゃと食べて、「うめえ」と、ロックオンへ言った(ニヤリとした笑顔つき)。
「腹立つ!腹立つわ、刹那!」
「刹那、この弁当、全体的に味が薄いな」
ティエリアはいつの間にか刹那の弁当をつまんでいる。
「おまえは食べなさい!おまえは自分が用意した10秒メシを食べなさい!」
「ロックオン、ティエリアは、必死でウィ●インゼリーを並べたんだぞ」
「いや、買ってたの俺だから!俺が買ったやつを並べただけだから、この子!」
ロックオンの言葉をまったく気にせず、ティエリアはから揚げを食べると、
「ん! このからあげはしょっぱいな!ダメだ、この弁当屋!」
「分析しなくていいから!ていうかもうメンドくせーよ!」
ロックオンはそう言い放つと、何か食べに、部屋を出て行った。 |
機動戦士ガンダム00
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